直流安定化電源の選定ーDCモーター編ー

DCモーターを駆動させる際、常に頭を悩ませるのが

「モーター停止時に発生する逆起電力(回生エネルギ)」の処理です。

対策を怠ると、電源の出力電圧が跳ね上がり、

最悪の場合は電源本体や周辺機器の破壊につながります。

今回は、この逆起電力対策に優れたアプローチを持つ、

信頼のブランドの超強力な直流安定化電源2機種をピックアップしてご紹介します。

MEAN WELL(ミンウェル): BIC-2200-24

「捨てる」から「返す」へ! 電源回生機能で省エネと安全を両立

台湾の電源ジャイアント、MEAN WELLが放つ「BIC-2200-24」は、

定格出力2.2kWを誇る双方向グリッド接続型電源です。

  • 最大の強み:電源回生(リジェネレーション)機能
    • DCモーターが減速・停止するときに発生する大容量の逆起電力を、
      単に熱として消費させるのではなく、ACグリッド(商用電源側)へと
      効率よく送り返す(回生する)ことができます。
  • 導入のメリット
    • 圧倒的な熱対策: 従来のブレーキ抵抗器(回生抵抗)が不要になるため、
      制御盤内の発熱を劇的に抑えられます。
    • 省エネ・コスト削減: 回生された電力を他の機器で再利用できるため、
      工場全体の電気代削減に貢献します。
    • シームレスな双方向制御: 充電(順方向)と放電(逆方向)をマイクロコントローラが
      ミリ秒単位で自動切り替えするため、
      複雑な制御シーケンスを組む必要がありません。

TDKラムダ: HWS3000T-24

堅牢性の極み! CVCC機能で逆起電力を力技でねじ伏せる

国内トップブランドであるTDKラムダの「HWS3000T-24」は、

産業用電源のディファクトスタンダード「HWSシリーズ」の最高峰、3000Wモデル(三相入力対応)です。

  • 最大の強み:高度なCVCC(定電圧・定電流)自動移行機能
    • 本機は、モーター停止時の逆起電力による電圧上昇に対し、
      CVCC機能(Constant Voltage / Constant Current)を駆使して
      強固にシステムを守ります。
      逆起電力によって出力ラインの電圧が設定値を超えようとした際、
      電源が瞬時に「定電流モード」や保護領域へと遷移。
      独自の内部回路設計により、逆方向に流れ込もうとするエネルギーを抑制し、
      出力電圧のオーバーシュートを最小限に抑え込みます。
  • 導入のメリット
    • 抜群のタフネス: 重工業向けに設計されており、
      モーターの突入電流や激しい負荷変動に対しても電圧が一切ブレません。
    • 外付け部品の削減: 電源自体の「持ちこたえる力」が非常に強いため、
      大がかりな逆流防止ダイオードやサージ吸収回路を簡略化できます。
    • 高い信頼性と長寿命: 部品選定から徹底されたジャパンクオリティ。
      過酷なFA環境でも故障知らずの安定性を誇ります。

まとめ:どちらを選ぶべきか?

逆起電力へのアプローチが異なる両者ですが、選択の基準は「システムの運用思想」にあります。

  • 「エコ&スマート」を目指すなら:MEAN WELL BIC-2200-24
    エネルギーを再利用し、盤内発熱を徹底的に抑えたいグリーンなシステムに最適。
  • 「剛健&シンプル」を目指すなら:TDKラムダ HWS3000T-24
    日本の厳しいFA現場で培われた信頼性。びくともしない定電圧・定電流制御でモーターを
    力強くねじ伏せたいシステムに最適。

モーターの特性や設備の規模に合わせて、最適な一手をお選びください。

DC電源を確実に遮断する高電圧直流コンタクタの紹介

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